ここでは以下のような解説をしていくのでぜひ資産運用の参考にしてみて下さいね!
それでは早速いきます!
投資とは?
投資とは「長い目で見てお金を増やすこと(資産形成すること)」です。株式などの有価証券や不動産などに出資してリターンを得るかたちでお金を増やします。お金を増やすこと(資産形成すること)の手段として使えるのがこれからご紹介する投資手法です。
投資が必要な理由
エンジニア経営者に投資が必要な理由は4つです。
- ビジネスのため
- 資産を増やすため
- 将来のため
- いざというときの備え
投資は利益を見込んで投資方法により運用することなので、上手く運用することで資産が増えます。結果、エンジニアで起業を考えている人は増えたお金を起業時の資金にもできますし、経営の初期段階のビジネス費用にもできます。投資によって利益を出せば資産増加にもつながるため、自分のために使えるお金も増えるはずです。自分や従業員が働けば会社が大きくなり、お金に働いてもらえば資産が成長するという理屈になります。
投資は将来の備えとしても重要です。たとえばエンジニアとしてフリーランスで働きいずれ経営者になることを目指す場合、会社に所属していたときのように厚生年金には加入できません。フリーランスエンジニアや経営者としてやっていくためには自分で将来の生活資金や老後のこと、仕事ができないときの生活費など、いざというときや将来のことを考えなければならないのです。
投資などで資産を増やしておくといざというときの備えになると同時に将来の備えにもなります。厚生年金など制度への加入が制限されたり、保障がある程度限られたりするフリーランスや経営者だからこそ将来やいざというときを見据えて投資によって資産形成することが重要なのです。
貯蓄は投資の一つ
投資と聞いて、よくわからないから投資はしないという人もいますが、銀行の預金を含めた貯蓄も立派な投資手法のひとつです。
貯金は増やすというよりも「減らさない」という性質が強い投資方法になります。積極的にお金を増やすための投資手段としてはあまり使われません。お金を守るときによく使われるのが預金です。また、預金には「預金保険制度」があり、金融機関が破綻しても1人あたり1,000万円の元本と破綻日までの利息が保護される仕組みになっています。
安全に見える貯蓄ですが、貯蓄という投資だけに頼ってしまうことで避けられないリスクがあります。それはインフレリスクです。
以前、実家に帰った時におばあちゃんに聞いた話ですが、昔は映画館の入館料は200円だったそうです。そして家を建てるのも100万円程度で、初任給も数万円だったよと教えてくれました。今では200円で映画は観れませんし、100万円では家は建ちません。初任給が数万円なんて会社もありませんよね。(もし初任給が数万円だったら労働局に駆け込んで下さい)
これはお金の価値が昔より下がっているということです。これがインフレです。
当時100万使って家を建てることができたのに、そのお金を貯めていたら家を建てる頭金にしかならず”貯め損”ですよね。
(当時は金利も良かったですし家の設備は今と昔では全然違うので一概に比較はできないですが、、)
経済が成長していくとインフレは少しずつ起こっていくもので、国を挙げて経済を成長させていこうとしているのは当たり前のことなので長期の目線で見るとインフレの可能性は大きいと思われます。
今後、インフレがいま銀行で貯めているお金の価値も将来下がってしまう可能性があります。
こういったリスクを抑えるためにどうすればよいか?
それは貯金以外の投資もすることです。そもそもの投資の原則はリスクを分散するための分散投資です。
例えば株であれば、インフレが起こればその分だけ売上や利益も増えることが見込まれるので、株価が上がって額面のお金は増えるでしょう。
※例えば10円のお菓子がインフレにより10%上がり11円になったら、売り上げや利も10%増加することが見込まれます。
貯蓄は投資の一つでインフレリスクは避けられない。
他の投資手法と組み合わせて運用していくことが大切。
代表的な投資手法
ここからはお金を増やし資産形成するための投資方法について説明します。
エンジニア経営者がおさえておきたい基本的な投資方法は11種類です。
株式(上場)
投資といわれて多くの人が最初に想像するのが株式投資ではないでしょうか。
株式投資にもいくつかの種類があります。中でも上場株式投資は最も代表的な方法です。
上場とは市場で株式を売買できるようにすることを意味し、上場株式とは市場で自由に売り買いできる株式のことをいいます。市場で売買できる上場株式は証券会社に口座開設すればすぐに売り買いできますから、投資の中でもはじめやすい方法ではないでしょうか。
上場株式で資産を増やす方法はシンプルです。株価が安いときに株式を購入し、高くなったら売却する。これが基本的な投資の流れになります。株式の場合は会社から配当金や株主優待をもらえるケースもあるため、売却益や配当金、株主優待などを総合的に見て売買を判断し資金が増えるように投資します。
たとえばA株式が100株10万円だったとします。A株式は株主優待でその会社の商品券500円分と、1株あたり1円の配当金がもらえるとします。株主優待と配当金を受け取った後にA株式の価格が12万円に値上がりしたので売却しました。この場合、20,600円の利益になります。
仮に株主優待や配当を受け取っていない段階で売却していれば20,000円の利益です。株主優待や配当金、株価などを考えて売買し資産を増やすのが上場株式という投資方法になります。
株式投資には値上がり時に狙って売却することで資産を増やせることや配当、株主優待などのメリットがあります。ただ、株式の価格が下がって損するリスクもあるため注意してください。
ちなみに3億円以上の資産を持っている方のみ、特定投資家として証券会社に登録することができます。特定投資家でしか買えないマーケットで取引されている株を売買することがメリットとなります。
株式(未上場)
株式は市場で自由に売買できる上場株式だけではありません。日本の会社は市場で自由に売買できない未上場株式も発行しています。未上場株式は市場で自由に売買できないというだけで、買うことも売ることも可能です。
ただし市場で自由に売買できないため、上場株式のように自分の好きなタイミングで売却することが難しくなります。その分だけ投資の難易度は上がると考えていいでしょう。
未上場株式に投資する方法は主にふたつあります。
ひとつは友人や親族などの会社に投資する方法です。友人や知人、親族などが会社を経営している場合や起業しようとしている場合などは、コネで株式を取得できる可能性があります。
もうひとつの方法は投資を募っているサイトなどを活用することです。
新進気鋭の会社にエンジェル投資家(創業間もない会社の資金調達に協力する投資家のこと)として投資しリターンを得る方法になります。この方法の場合は、条件を満たせばエンジェル税制が適用され税金の優遇を受けられる可能性もあります。
株式(新規公開)
新規公開株(IPO)とは、新しく市場に上場される株式のことです。
新規公開株は「利益が出る可能性が高い」と人気のある投資方法になります。人気の理由は「割安で購入できること」と「値上がりする可能性が高いこと」です。
たとえば新規公開株が100万円のところ、割安価格80万円で購入したとします。株式が上場したときに話題性もあり一気に110万円まで値上がりしました。このときに売却できれば一気に30万円の利益になるわけです。割安で購入できればその分だけ利益が出る可能性がアップします。
加えて新規公開株の場合は「新しい株式」ということで人気や注目が集まり、市場での封切後に値上がりする可能性が高くなっています。投資する側はその分だけ利益を出しやすくなりますから、新規公開株は投資方法として人気があるのです。
ただ、人気があるため、新規公開株の購入は簡単ではありません。新規公開株の購入募集の際に応募し、抽選に当選してやっと購入権を得るという流れになります。あるいは、良好な関係を築いている証券会社から紹介してもらうなど、人気があるために簡単には購入できない仕組みになっているのです。
国債
国債とは国が発行する債券で、債券を買うということは国にお金を貸すということです。
たとえば国に100万円貸したとします。満期は2年の国債でした。お金の貸し借りですから利息を受け取れる他、期限になったら貸した分の100万円を返してもらえるという仕組みです。
個人向け国債などもこの国債に含まれます。他には満期が2年のものや10年のものなど、国債のタイプもいろいろです。また、国以外に自治体や企業なども地方債や社債というかたちで債権を発行しています。
国債の魅力は何といっても「貸したお金を返してもらえること」です。株式などとは違い貸した分はきっちり利息付きで返済してもらえる権利があるため、金額が大きく上下して元手が減るなどのリスクはありません。
ただし債券を発行した側にお金がないと返済してもらえないリスクはあります。たとえば社債で会社にお金を貸した場合、その会社が破綻すると貸した分を回収することは難しくなりますが、国債であればそのようなリスクも最小限で運用可能です。
外国債
外国債も国債と考え方は基本的に同じです。海外の国や団体にお金を貸し、利息付きで返済してもらうことにより資産を増やす投資方法になります。ただ、外国債の場合は為替や貸した国の情勢が絡むため国債より複雑です。
海外の国は日本国内とは情勢が違います。財政破綻しかかっている国や政治情勢が不安定な国もあります。いろいろな国が「お金を貸して欲しい」と外国債を募集している状況です。
情勢が不安定な国やお金を返せる可能性の低い国はなかなかお金を貸してくれる人が見つからないため、その分だけ金利を高くして債券を募集しているのが実情です。各国の財政状況や政治不安を考慮せず「利息が高いから」でお金を貸してしまうと、後から「回収できなかった」と困ることも考えられます。
外国債を外貨で貸し付けた場合は日本円に換金するときのレートが低いと元金割を起こす可能性もあるため注意が必要です。
ただ、海外の国々は日本と比較すると金利水準の高い国が少なくありません。ニュージーランドなど、比較的情勢などが安定している国の中にも日本より金利が高い国はあります。為替や金利、各国の情勢に注意して使えば有効な投資方法になるはずです。
外貨預金
外貨貯金とは外国のお金で貯金する投資方法のことです。外貨貯金の場合は日本の金融機関に貯金しても外国通貨の金利が適用されます。外国通貨の金利はおおむね日本円より高くなっているため、利息によるリターンを狙える投資方法です。
アメリカドルなど外貨で貯金した場合、金利はもちろんですが為替の状況によっては資産が増える可能性があります。外貨は常に値動きしているからです。
たとえばアメリカドルが1ドル100円のときに投資すると、110円になるとスタート時より為替の変動により利益が出ている計算になります。このように、為替の値動きによるリターンも期待できるのが外貨貯金です。
ただ、外貨はマイナスに動くこともあります。どうしても日本円にしなければならないとき、アメリカドルが90円だったらどうでしょう。1ドルあたり10円の損失が出る計算です。
外貨貯金は金利と為替変動によるリターンが魅力の投資ですが、為替の変動によりマイナスになってしまうリスクもあるため注意が必要になります。
FX
FXも外貨を使った投資方法です。
FXは少額の保証金を元手に何倍もの外貨を取引して利益を出す方法になります。たとえば10万円の元手を保証金にしてレバレッジ10倍の取引をしたとします。レバレッジ10倍とは10万円の10倍、つまり100万円の取引です。
10万円分の外貨を買っても、為替相場が変動したときさほど多くの利益は得られません。しかし、100万円分の外貨ならどうでしょう。為替がプラスの方に動けば10万円分より、より多くのリターンを得られるはずです。
より多くの利益を得たくても100万円というまとまった金額を準備することは大変ですから、FXでは少額を保証金として差し入れ、保証金にレバレッジ(倍数)をかけて利益を出していくわけです。
ただ、レバレッジ(倍数)が多いとその分だけ損失も大きくなるというリスクがあるため注意が必要な投資方法でもあります。
保険
保険といえば「いざというときの備え」という印象が強いかもしれません。入院時などに医療保険があると助かりますし、自分や家族が亡くなったときのために生命保険などを検討する人もいるのではないでしょうか。
保険は「備え」という性質のあるサービスながら、解約時に解約払戻金をもらえる保険の中には将来的に元本より多い金額の払戻金を得られることがあるので投資の一つとして捉えることもできます。
ただし、すぐに解約すると基本的に解約払戻金は低くなるため、ある程度の長期加入が必要になりますし、他の投資に比べて安定志向の部類です。
そのため100%を超える解約払戻金のある保険は”貯蓄と万一の保証が付いた投資”と考えておけば良いかと思います。
ちなみに生命保険・介護医療保険・個人年金保険のそれぞれで保険料控除で税金が還付されます。将来、解約払戻金で戻ってくるものであれば、税金の還付を考えると貯蓄で増える金利よりも断然オトクなので、毎月貯蓄している方は保険を検討するのは一つです。
ただ保険で得られる節税効果よりiDeco等で節税した方が最終的な利益が大きくなることもあるので、保険はよく検討して入るようにしましょう。
不動産
不動産投資とはアパートや土地といった不動産を利用した投資方法です。
たとえばマンションの一室を購入したとします。この一室を他人に貸したらどうでしょう。賃料が入るはずです。このようなかたちで誰かに不動産を貸して収入を得る方法が不動産投資の一手法です。この他に割安の不動産を購入して転売する方法や、土地を利用して駐車場を運営するなどの投資方法が考えられます。
不動産投資の魅力は賃料などを定期的に受け取れるところです。月15万円の賃料なら、毎月15万円の安定収入として受け取れる可能性があります。
ただし、借りる人がいなければ賃料収入はありません。不動産の維持管理だけで赤字になるリスクもあります。また、不動産の購入費用などある程度まとまった金額が必要になる可能性もあるため注意してください。
投資信託
投資信託とは株式や債券、不動産などさまざまな投資方法をプロが組み合わせたセットメニューです。
たとえば不動産投資の場合、投資に使う不動産を購入するためにはまとまった資金が必要になります。株式だけに投資すると株価が下がったときに損害を受ける可能性がありますし、お金を貸しつけた団体が財政破綻して返済できなければ債券投資分を返してもらえません。それぞれの投資方法にはリスクがあります。
では、他の投資方法と組み合わせたらどうでしょう。債券と株式と不動産を組み合わせ、ひとりではなく多数の人に投資してもらったらどうでしょうか。その分だけ1人あたりの投資金額が少なくなるというメリットがあります。
債券と株式を組み合わせると、株価が下がったときに債券でフォローできるかもしれません。不動産投資と債券と株式を組み合わせれば、安定した賃料収入や債券の返還金、そして株価の値上がりによる相乗効果でより良いリターンを生み出す可能性もあります。
このように、ある投資方法のリスクを打ち消したり、より良い相乗効果を生み出したりするためにプロが投資方法を組み合わせて作るのが投資信託です。
投資信託は1口1万円ほどで買えるものも多いため、手軽にはじめられる投資になります。運用はプロが行いますから任せきりにできるという点でも気が楽な投資方法です。しかし、投資信託も元金割れする可能性もある他口数が少ないとリターンはその分だけ少なくなります。
仮想通貨
仮想通貨とはブロックチェーンネットワーク上でやり取りできる通貨です。
金や銀などのように目で見える形ではないですが、ブロックチェーン上に存在し、改ざんができないものと認知されているため財産的価値が付いている通貨です。
外貨は日本円に換金できる他、支払いにも使えます。仮想通貨も同じでデータ上のものでありながら日本円に換金できる他、種類やサイトによっては仮想通貨による支払いも可能です。ビックカメラなどは仮想通貨の一種であるビットコインで支払いできます。
仮想通貨への投資方法は株式などと似ています。購入を検討している仮想通貨が安いときに購入し、値上がりしたら売却する。これが基本的な流れになります。
仮想通貨も値上がりによる大きなリターンを期待できる投資方法ではありますが、ハッカーの攻撃により打撃を受けるケースがあるなど、投資の際は注意点があります。
投資は分散投資が基本
投資方法はどれも特徴があり、リスクもあります。投資方法のリスクは他の投資方法と組み合わせることで軽減、つまりリスクの分散ができますので、ひとつの投資方法に大金をつぎ込むのではなく、各方法に分散投資することが重要です。
投資方法の相性なども考えて、自分なりの投資メニューを作ってみてくださいね!