ここではそれぞれの契約形態の違いやメリット・デメリットを解説していきますよ!
請負契約(受託)とは?
請負契約(受託)の場合は設計書やプログラム等が納品物となり、「納品物を完成させればなんでもいいよ」という契約形態となり時間的な拘束はありません。
※もちろん法令や契約内容、機密保持契約に反することはNGです。
そのため最小限の工数で納品物を制作した場合は準委任契約(SES)より多くの利益を得られる可能性があることはメリットとなります。
しかし納品物に対して契約不適合責任(かつての瑕疵担保責任)が発生するということがデメリットとなります。
もし納品物に対してバグが発覚した場合は修正する義務が発生します。
また想定より多くの工数が掛かってしまう場合も往々にして発生し、結局のところ準委任契約(SES)の方が売上が大きかったということもあります。
もう一つバグが起こることでデメリットがあります。
バグが原因でサービス停止等に陥った場合、機会損失による損害賠償が発生することもあります。
請負契約(受託)とは納品物の納品を目的とした契約。
バグは無償で改修する必要があり、最悪の場合に損害賠償に発展することもある。
準委任契約(SES)とは?
準委任契約(SES)の場合は「作業を変わりにやって下さいね」という契約形態になり、労働力提供(稼働時間)を証明する作業報告書(主に勤務表)が納品物となります。
原則として作業した時間に対して報酬が発生するため請負契約(受託)のように契約不適合責任は発生しないことがメリットとなります。
働いた工数分しか報酬が支払われないというレバレッジの効かない部分はデメリットと言えます。
準委任契約(SES)とはクライアントの代わりに作業をする契約。
作業した時間分だけ報酬が発生するためレバレッジが効かない。
結局、請負契約(受託)と準委任契約(SES)のどちらがいいの?
当初より掲げていた「最小限のリスク」で経営者を目指していく観点でいうと、フリーランスとしての契約は準委任契約(SES)をオススメしています。
請負契約(受託)を結ぶためには自身で案件獲得のための営業活動が必須になります。
また工数見積もりのための工数を取られた上で競合他社との価格合戦に巻き込まれ失注する可能性もあり、加えてバグの無償対応や損害賠償のリスクも負うことになります。
一方で準委任契約(SES)であればエージェント企業に営業を任せることができ、自分が稼働した分だけ確実に報酬が得られる準委任契約(SES)はリスクが低いと言えます。
また準委任契約(SES)でも経験が豊富なエンジニアの他業界に比べて単価は高く設定されているので、十分な資金を得られる可能性があります。
レバレッジの効かない準委任契約(SES)ですが、右側のB:ビジネスオーナー(Bussiness owner)になってレバレッジを効かせるステップを解説していきますのでお楽しみに…!
請負契約(受託)と準委任契約(SES)のどちらでも気を付けるべきこと
請負契約(受託)と準委任契約(SES)でも気を付けるべきことは、経営が危ない会社は選ばないということは必須条件です。
私の会社では準委任契約(SES)を結んでいた取引先が倒産し、売掛金が回収できず数百万円の損失を出した経験があります。
その会社では経費を最小限に抑え内部留保をしっかり確保する運営をしていたので問題なかったのですが、そうでない場合はドミノ倒しでの倒産もあり得ましたし、イチ個人のフリーランスとして契約を結んでいたとしたら数百万円の売上が無くなるということは死活問題。
仕事を提供するエージェントとして下記のいずれかを満たしている会社を選ぶということは非常に大切なことです。
事業としてしっかり回っている会社であること
親会社等があればその会社が事業収益をしっかり上げていること
SES企業と多くの繋がりを持っている私が、この会社なら大丈夫というエージェントのみ選定した記事も準備しているのでこちらを参考に下さいね。