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ふるさと納税の方法は?5つのステップで説明

ふるさと納税は使っていますか?
これは働いている人みんなができる節税方法として代表的なものですし知っている方も多いと思います。

ここではフリーランスがふるさと納税をする時の基本的な流れを解説します!

ふるさと納税は寄付金控除という制度のひとつで、寄付をすることにより税金の控除が受けられるという仕組みです。控除は節税に有効な制度であり、ルールに反することなく節税できるため、フリーランスはぜひ使いたい制度ばかりになります。

しかし、控除にはそれぞれ条件が決まっているため、フリーランスの生活状況次第では条件に合致せず使えないことも少なくありません。

その点、ふるさと納税は寄付が条件ですから、大抵のフリーランスは使えてしまうのです。雑損控除や医療費控除、住宅ローン控除ほど利用条件が厳しいわけではなく、大衆に開かれた控除であると言えるでしょう。フリーランス1年目でも、もちろん使えます。

今回の記事では、ふるさと納税の利用方法に焦点を当てて解説します。

この記事で理解できること

  • ふるさと納税とは?(意義と仕組み)
  • ふるさと納税のやり方
  • ワンストップ特例について
  • フリーランスがふるさと納税をするときのコツ

以上のポイントについて、はじめてふるさと納税を使うフリーランスにも分かりやすく説明していきます。節税を実践するうえでの基礎知識にしてください。

ふるさと納税とは?

ふるさと納税とは「好きな自治体に寄付をすることで返礼品の受け取りと税金の控除が受けられる制度」です。

寄付金を先に自治体に払っている時点で「税金を払うのと同じではないか」と思うかもしれません。しかし、ふるさと納税をすることにより寄付額に応じた控除+返礼品という特典があります。返礼品と控除を合わせると普通に税金を払うより基本的にお得になるという仕組みです。

ふるさと納税については別の記事で詳しく説明しました。別記事で寄付によりどれくらいお得になるのか例も使って説明しています。「ふるさと納税って何?」「もっと仕組みを詳しく知りたい」というフリーランスは、先にそちらの記事に目を通しておくことをおすすめします。

ふるさと納税はフリーランスも自由に活用できる制度です。

フリーランスが手元に多くお金を残すためには節税が鍵になります。ふるさと納税は賢く使うことで、他控除と同様に節税方法として使えるのです。同時に、自宅で仕事をする機会の多いフリーランス(自宅でなくても缶詰になっていることが多いのでは?)にちょっとした息抜き的幸せを運んでくれる制度でもあります。

ふるさと納税の返礼品は寄付先の自治体の特産品が基本です。

仕事で缶詰になってろくに外出もできない月末や年末年始など、ピンポーンと特産品が届いたらちょっとだけ幸せにならないでしょうか。たとえばブランド牛肉を返礼品に選んだとしたら「今日の夕飯はすき焼きを食べる。絶対仕事終わらせる」とやる気につながりますね!

自分の欲しい返礼品をセレクトすることで、フリーランスの息抜きにも寄与してくれる素敵な制度がふるさと納税です。

ふるさと納税のメリットなどについても別記事でフォローしていますので、まずはチェックしてみてください。

ふるさと納税のやりかた!5つのステップ

ふるさと納税でちょっとした幸せと節税効果を得るためには、ふるさと納税の手続きをしなければいけません。

フリーランスがすべきふるさと納税の手続きはふたつあります。ひとつはふるさと納税(寄付)そのもので、もうひとつは確定申告です。逆に言えば、フリーランスの場合はこのふたつの手続きさえこなせれば、簡単にふるさと納税が使えるようになってしまうというわけです。

ただ、ふるさと納税を賢く使うには他にも知っておきたいステップがあります。フリーランスがふるさと納税を使うときの手順を5つのステップで見てみましょう。

手順を簡単にまとめると、次のような流れになります。

  1. ふるさと納税の限度額を確認する
  2. ふるさと納税の寄付先と返礼品を選ぶ
  3. ふるさと納税の手続きをする(寄付する)
  4. ふるさと納税の返礼品と寄付の証明書を受け取る
  5. 確定申告をする

以上がふるさと納税の基本的な流れになります。

なお、ふるさと納税の手順について総務省のサイトなどで確認すると「ワンストップ特例」という言葉に突き当たると思います。この特例については次の大見出しで詳しく説明しますので、5つのステップでは飛ばしても差し支えありません。結論から言うと、フリーランスは利用できない制度なので、放置でOKです。

ステップ①:ふるさと納税の限度額を確認する

フリーランスがふるさと納税の前にまずすべきことは、自分の寄付限度額を確認することです。

寄付限度額とは「自分の収入や家族の状況に合った寄付額の目安」のことです。

ふるさと納税で寄付をした場合、寄付額が無限に控除の対象になるわけではありません。寄付をしても税金以上、そして所得以上のものは引けませんよね。無限に寄付をしても、あるいは所得と不釣り合いな寄付をしても、懐がマイナスになるだけで、かえって節税にはならないのです。ふるさと納税を賢く活用するためには「限度額(自分の状況に合った寄付額)で寄付をしてこそ」です。

ふるさと納税の限度額は総務省のサイトで確認できます。一覧表がありますので、家族状況と収入を踏まえてチェックしてみてください。

たとえば、フリーランスの単身世帯(未婚、子供なし)の場合で収入が800万円だと、適切な寄付額は129,000円になります。フリーランスが結婚していて子供が1人おり、夫婦共働きの場合で収入が600万円なら、寄付額は69,000円です。総務省の表を見れば、目安を簡単に割り出せるようになっています。

ただ、注意したいのは、この表には細かな個別事情は反映されていないということです。

ふるさと納税以外の控除を使うフリーランスは少なくないはずです。他控除などの事情は反映されていませんので、自分に合わせた寄付限度額をより詳細に算出するためには、総務省の表は役不足だと言えます。計算がざっくり過ぎるのです。

この他にも、いろいろなふるさと納税サイトには収入状況や家族状況から限度額を算出できるシミュレーターがありますので、有効活用するといいでしょう。また、税理士に定期的に相談しているフリーランスなどは、ふるさと納税をする前に相談してみると、限度額についてもアドバイスを受けられるはずです。

ステップ②:ふるさと納税の寄付先と返礼品を選ぶ

フリーランスが次におこなうべきことは、ふるさと納税の寄付先と返礼品を決めることです。限度額から返礼品を探してもいいですし、寄付先を決めてその自治体の返礼品から選んでもいいでしょう。もちろん「肉だ」と明確な意思を持って返礼品探しをしてもOK!

ここで注意したいのは、寄付限度額の考え方です。

前の見出しで単身世帯のフリーランスの寄付について例を挙げました。例で挙げた寄付限度額を使い、129,000円を目安に自治体に寄付するとします。

寄付限度額129,000円といわれると、129,000円の返礼品を探してしまうかもしれません。

寄付限度額はあくまで合計寄付額なので「129,000円の返礼品を指定して寄付してください」というわけではありません。

10,000円の寄付を2つ、9,000円の寄付を1つ、100,000円の寄付を1つという感じで、合計129,000円内で自由に金額を決めて寄付することが可能です。もちろん、一気に全額寄付しても問題ありません。肉と魚が食べたければ、半分は肉の返礼品を指定して寄付し、もう半分は魚の返礼品を指定して寄付してもいいということです。

また、129,000円をひとつの自治体に寄付しなければならないというわけでもありません。129,000円の金額をばらばらにして、ABCDなど複数の自治体に寄付しても大丈夫です。合計で129,000円の寄付が目安なので、欲しい返礼品や寄付したい自治体に合わせて、自由に寄付してください。

ステップ③:ふるさと納税の手続きをする&寄付する

寄付先や返礼品を決めたら、次におこなうのはふるさと納税の手続きです。

ふるさと納税の手続きは簡単です。寄付先を指定して必要事項を記載して、寄付金を支払うという流れになります。

基本的にネット上にあるふるさと納税サイトを使うことになるはずです。各サイトには手続き用のフォームが準備されていますし、手順なども分かりやすく説明されていますので、各サイトの手順に従ってください。ほぼ、ネット通販をするときとやり方は変わりません。

ふるさと納税の手続きをする際は、すでにお話ししたワンストップ特例の利用について確認されることがあります。フリーランスは使えませんので「利用しない」あるいは、フォームにチェックなしなど、こちらも各サイトの手順に従っておこなえばOKです。

寄付金の払い方はかなり柔軟に選べます。クレジットカード決済やコンビニ払い、振り込みなどがあります。

ステップ④:ふるさと納税の返礼品と寄付の証明書を受け取る

ふるさと納税の寄付が終わると、返礼品と寄付の証明書(寄付金受領証明書)が届きます。

返礼品と寄付金受領証明書は基本的に別々に届きます。寄付金受領証明書は自治体によって送って来る時期に違いがあるため注意してください。寄付からかなり時間が経ってから届くこともあります。

また、寄付金受領証明書が先に届いて返礼品が遅れて届くケースもあります。このあたりも自治体によります。返礼品が季節物の場合(果実や漁獲期間が決まっている海産物など)、返礼品の到着がかなり遅れることもあるため、合わせて注意してください。

寄付金受領証明書や返礼品の到着時期は自治体のホームページやふるさと納税サイトなどに記載されていることがあります。分からない場合や不安な場合は自治体に確認を取ってもいいでしょう。

ステップ⑤:フリーランスの収支と一緒に確定申告をする

ふるさと納税の最後の仕上げとして確定申告をおこないます。

確定申告の際は寄付金受領証明書を使います。

フリーランスはもともと年間の収支を確定申告しなければいけません。ふるさと納税も合わせて確定申告すれば問題ありません。

手続きまでの間に寄付金受領証明書を失くさないように注意してください。

ワンストップ特例とは?

ふるさと納税にはワンストップ特例という制度があります。何度もお話ししましたが、この制度はフリーランスは使えません。

ワンストップ特例はサラリーマン向けの制度です。内容は「条件を満たした場合は確定申告をしなくてよい」という制度になります。サラリーマンはもともと確定申告の必要がありません。しかし、ふるさと納税は確定申告を要するため、ふるさと納税をしたサラリーマンは確定申告の必要がないはずなのに手続きを強要されることになるわけです。結果、サラリーマンたちは「面倒」とふるさと納税をしなくなります。

このような事態を防ぐために、サラリーマンなど給与所得者が一定の条件のもとに、ふるさと納税をしても確定申告をせずに済む制度がワンストップ特例なのです。フリーランスはふるさと納税をしようが、しまいが、もともと確定申告をしなければならないため、ワンストップ特例は使えないという理屈になります。

ワンストップ特例も別記事にまとめました。ふるさと納税の知っていると便利な知識なので、合わせてチェックしておくことをおすすめします(ただし、チェックしてもフリーランスが確定申告要をいう現実は変わりません)

フリーランスがふるさと納税をするときのコツ

フリーランスがふるさと納税をするときに知っておきたいコツがふたつあります。

ふるさと納税による寄付は2回以上がおすすめ

フリーランスがふるさと納税をする場合、年初~年の半ばまでで1回、年末にもう1回というスケジュールをおすすめします。

ふるさと納税の期間は1月1日~12月31日です。この期間内におこなった寄付が、その年度の分として確定申告の対象になるわけです。寄付は1年の内いつおこなってもいいのですが、フリーランスの場合は年2回以上に分けることをおすすめします。その方が収入の状況に合わせやすいからです。

フリーランスは飛び込みの仕事などもあり、収入が予定より増えることもありますよね。逆に減ることもあります。

年のはじめ、あるいは半ばにほどほどの額を寄付し、年末にその年の収入状況が明確になった時点で、収入に合わせてもう1度寄付する。このやり方なら、限度額や収入状況に合わせやすく、無駄な寄付をせずに済みます。

ふるさと納税はクレジットカード決済がおすすめ

ふるさと納税にはいろいろな支払い方法があります。中でも特におすすめなのがクレジットカード決済です。

クレジットカード決済はカード規約に応じたポイントが付与されますよね。実は、ふるさと納税の支払いでも基本的にポイントがもらえてしまうのです。

クレジットカードのポイントがもらえると、返礼品+控除+クレジットカードのポイントになるため、さらにお得になります。

ふるさと納税はポイントが付くサイトからの申し込みがおすすめ

ふるさと納税をできるサイトは複数あります。その中でもポイント付与されるサイトがあったり、期間限定でさらにポイントを上乗せしてくれるようなサイトがあります。

うまく納税していけば納税した金額の1割程度はポイントとして手元に残りますし上記のクレジットカード決済も同時に併用できますので非常にオトクです。

制度を賢く使いこなして節税しよう

ふるさと納税は寄付により返礼品+控除が受けられる制度です。

フリーランスは是非使いこなしたい制度になります。あまり使ったことのない人や、まだ使ったことのない人は、フリーランスの節税も考え、ぜひ利用を検討してみてください!